コロナにより効率的な働き方が進む一方で、意思疎通がうまく図れないなどコミュニケーションの問題が浮上しています。そこで、採用・メンタルなどのコンサルテーションサービスを手掛ける長谷真吾氏に、オンライン仕事術について解説していただきます。
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コロナ禍で起こるコミュニケーションの問題
コロナ禍で、仕事はかなりオンライン化し在宅でできるようになりました。
効率的ではありますがその副作用として、コミュニケーションの問題や意思疎通ができないなど多くの課題も顕在化しています。若手が育たない、新入社員がコロナ鬱になるなど具体的なご相談やそれを防ぐ研修育成の実施が増えてきました。
ご相談の多くはコミュニケーションがオンラインになって難しくなったというものです。
そこで、今回はそんなコロナ禍で一番多く行われるオンラインミーティングについてお話しさせていただきます。
リアル(対面)ミーティングとオンラインミーティングの差
まず、オンラインで考えるべきことは
・画面に映る自分の姿や背景が相手にどんな影響を与えるのか?
・同じ空間にいないことを認識することです、
オンラインでは「映像が暗くなるかも音声などが聞こえにくいかも…」などニュアンスや雰囲気は伝わらない!
ここが、解らずリアル(対面)と同じコミュニケーションを行っているのが問題です。
オンラインミーティングのマナー
オンラインではリアル(対面)とは異なりPCやスマホなどを通じてコミュニケーションを取ることになります。そこで事前の準備が重要です。
接続テストを行う
ログインがうまくできない、音声が出ない、映像が出ない、といったトラブルがよくあります。
事前に接続テストをしておくべきです。事前に会議のURLにアクセスし、アプリが立ち上がること(または、ブラウザで表示されること)を確認しておきましょう。
通信環境が遅くないか?なども事前に確認すべきことになります。
まわりの雑音などが入らないか?ハウリングは大丈夫か?
表示されるサムネイル(参加者の名前)は適切か?などなどですね。
身だしなみ
在宅勤務で人に合わないので、出社する場合に比べてどうしても身だしなみは疎かにしがちです。髭や寝癖などの身だしなみは特に注意しましょう。
対面よりも情報量が少ない分、Web会議では身だしなみの印象がより重要なのです!(メラビアンの法則参照)
カメラの映りを確認
例えばカメラが下にあると、相手を見下す形になってしまい失礼な印象になります。
また、カメラが近すぎると顔がアップで大きくうつりすぎてしまったり、カメラが遠いと表情が見えなかったりするのです。角度や距離が適切であるか会議の前に必ず確認しましょう。
※PCの下に本などを置き高さを上げておくと映りが良いです。
背景は適切か?特に自宅からの場合、私物が映り込まないように!
明るさは大丈夫か?暗い印象や自信が無さげに映らないように!
会議中のリアクションは対面の1.5倍を意識
オンラインでは、対面に比べて、ちょっとした相手の仕草や表情の変化が見えにくくなります。
そのため、いつもより大きめのリアクションが必要です。声による反応だけでなく、うなずきなどで相手に「きちんと聞いていますよ」と伝えることが必要です。
一方的に話さない
通信速度によっては、相手に声が伝わるまでにタイムラグがあることがあります。
矢継ぎ早に話すと、相手が話を切り出すタイミングを逸してしまいますのですこし時間をあけたり、「何かありますか?」と声をかけ、相手発言をうながすようにしましょう。
なお、参加人数が多いときは、司会役の人がある程度のところで内容をまとめたり、他に必要な発言を求めたり、といった気づかいが必要です。
うまく聞き取れなかったときは、確認すべき
通信速度や周辺環境によっては、相手の音声がクリアに聞き取れないことがよくあります。
聞き違いや勘違いがありそうなときは、「もう一度、話してもらえますか?」と伝えるようにしましょう。
たまにカメラ部分を見て話す
オンライン会議では、会話だけでなく、メモを入力したり、画面を共有したり、ブラウザで調べものをしたりと、手元がけっこう忙しいのでついついパソコン画面ばかりを見てしまいがちになります。
たまにカメラ部分を見てアイコンタクトをして相手に聞いていますよとコミュニケーションすべきです。
※カメラをオフにすることは基本NGです、どうしても必要な場合はチャットなどで事由を伝えてから実行するようにしましょう。
まとめ
オンラインという伝わりづらい状況では、相手にどう見えて映っていたり、どう聞こえているかなど考えてリモート会議に参加することです。
これはリアルでも同じ!!
お客様、パートナー、社内外を問わず相手に対する思いやりと気配りをもったコミュニケーションと環境作りが大事なのです。
長谷真吾 はせしんご
株式会社ディリゴ 代表取締役
1965年生まれ。89年同志社大学経済学部卒業後、戦後最大の政治疑獄と言われたリクルート事件直後の株式会社リクルートへ入社。史上最悪のブラック企業と当時言われたリクルートの採用担当となったが、偏差値60以上の高学歴採用を成功させる。 95年「採用プロセスを科学する」をコンセプトに採用コンサルティング会社を...