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講演講師インタビュー / トレーダー 若林史江 氏

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講演会講師インタビュー|20歳から株式投資を始め、トレーダーとしてメディアで活躍。資産形成、投資について講演やセミナーを行っている若林史江(わかばやしふみえ)氏にインタビューをしました。

目次
  1. 2024投資元年、株価上昇の背景と今後の日本
  2. 講演で伝える「自分らしい投資」
  3. 「株は楽しい」と言えるようになった世の中
  4. 株式投資で気を付けること
  5. 株式投資の魅力とは

2024投資元年、株価上昇の背景と今後の日本

2024年株価上昇の背景と、それに伴う今後の日本について語っていただきました。

――

2024年は年明けから株式市場が大盛況です。さまざまな要因があると思われますが、専門家としてこの状況をどのようにとらえておられますか。

若林

ここまで来るとバブルなんじゃないかとか、崩壊が近いんじゃないかとか、人の心理としてはそうなりがちだと思うんですけど…。

昭和の80年代のバブルの時とはまた様相が全然違っていて、経済構造も全く違うので、ここを危険ととらえてリスクを負うのをやめてしまうのか、投資をやめてしまうのか、と言うよりは、もう少し前向きにグローバルな視点で、日本株であり、世界市場、自分のお金をどう動かすか、ということを考えていく時なんじゃないかなと思っています。

――

株価の上昇とともに若林さんのお仕事も増えているのではないでしょうか。

若林

知人、友人から「NISAやりたいんだけども」って聞かれることがものすごく増えましたね(笑)。

それでも、まあ肌感覚ですけども、やっぱりまだ全然やっていない。だいぶん東京市場にも(新)NISAのお金とか流れてきていて、旧NISAと比べても、もう3倍以上、東京証券取引所に入っているなんていうニュースも流れていましたけど、それでもまだまだごく一部で。やはりもっともっと裾野が広がって、正しい資産形成ができる日本になっていかなければいけないんだろうなって思っています。

何度か日本でも株バブルというのが起こってきたんですね、2000年代にはITバブルとかもあったり、まあ小泉政権の下で「貯蓄から投資へ」と初めて言われたのは2003年頃からなんですけども。あの時ってまだまだ知識が少なくて、バクチみたいな感覚で株をやっていて「なんだ、やっぱり負けたじゃん」「やっぱり怖いんだ」というような感覚でやめていったような人たちがいるんですね。
本当の意味で、地に足がついた投資をすると言う意味では、2024年は投資元年と言えるのかなと感じています。

――

講演・セミナーのご依頼が多いのは、主にどのような企業・団体様からでしょうか。

若林

上場企業の労組さんであるとか、いろいろな業種の連盟、連合会、組合とか、そういったところが多いなといったイメージは受けます。勉強会を開こうという意欲が感じられますね。

――

年齢層や男女別ではどんな傾向がありますか。

若林

若い方が増えたというイメージはとても受けます。これも新NISAが始まるよ、というころからとても増えてきていて、労組さんなんかもそうですが、若い方が聞きたいという感じを受けていて。
20年くらい前は、年配の方がすごく多かったのが、ここ2~3年から5年ぐらい女性も含めてですが、若い方が増えたなという印象を受けています。

──

近年、政府が主導するカタチで「貯蓄から投資へ」の流れが作られているように思えますが、投資家層の変化を感じますか。

若林

そうですね、しかし1番はやっぱり株価が上がってきたのも大きな要因ではないかと思います。

それこそ上場企業の、低PERっていって、(株が)すごく割安に放置されている企業なんかに、東京証券取引所であり、金融庁なんかが働きかけて「株価を上げる努力をしなさい」「投資家の方をしっかりと見て企業価値を上げなさい」ということをすごく通達してきたんですね。
それで自社株買いであり、増配であり、ちゃんと株主還元をする企業が増えてきたということも背景には大きいのかなという気はしますね。
やっぱりリーマンショックみたいな時にやろうとはなかなか思えないので、株価が上がってきた背景には、政府であり国がですね、しっかり“日本の市場”を見るようになったな、という感じはします。

他国見ているとですね、株価を気にしているんですよ。アメリカなんか、特に、どうやったら株価を…、まぁ上げ下げは多少あるにしても、長い意味でずっと上昇トレンドを描かせるように、やっぱり国としてしっかり政策をとっていると思うんですけども。バブルが崩壊してから日本政府はそれをしてこなかったので、しっかり向き始めた、追い風かなと思っています。

講演で伝える「自分らしい投資」

友人知人から、NISAやiDeCoについて聞かれることが多いという若林氏。これから投資を始める人や、投資の感度を高めたいと思う人々へ向けて、講演やセミナーを通してどのようなお話をされているのか、聞いてみました。

―─

講演、セミナーでは具体的にどんな話をしようと思って臨まれていますか。

若林

例えば今、私がやっているようなトレードをそのまま「こうですよ、私はこうやっていますよ、儲かりますよ」って言っても、人それぞれ持っている余裕でありお金であり、時間であり、心なんかもそうだと思うんですけども、全く違うと思うんですよね。
なので、私のやり方というよりかは、いろんな方向から「こういった投資がありますよ、こういった商品がありますよ、こういったことに気をつけましょうね、こういったことを攻めましょうね」みたいなことを多方面から攻めるというか、話をしてあげて、その中で自分がどんな投資ができるんだろうな、という第一歩になればいいなと思ってお話をさせていただいております。

必ず講演の最初には、「講演を聞きながら自分がどんな投資をしたいのか、自問自答しながら聞いてくださいね」ということを言うんですね。それは人それぞれ違っていて、自分らしさを見つけて投資というのは成立すると思っているので、誰々が何億円儲かったからといって、その人のやり方をやったとしても絶対に儲からないんですね。
自分なりの、自分の中で、自分にどんなことができるか、どんな将来設計を描けるかっていうことが大事だと思っているので、そこにアプローチできるようなセミナーにしたいなと思っています。

仮にセミナーを聞いてみて「やっぱり投資って自分には合わない、やっぱり貯金なんだ」って言うのであるなら、私はそれも立派な資産運用だと思っています。
知らないことがダメなことであって、知った上で(株式投資を)やらないのも私は資産運用だと思っているので、そういうことを考えられるようなセミナーにしたいなと、心がけていつもしゃべらせていただいております。

──

多くの著作本を書かれていますが、最新刊は2023年6月に出版した「投資の学校~1年生1学期」でしょうか。この本はどんな思い、狙いで書かれたのでしょうか。

若林

その書籍に関しては…、パソコンを開くだけでつっかかる方がいらっしゃるというか、証券会社のホームページ見ただけで引っかかって(止まって)しまうというか、そこでパソコンを閉じてしまう方がすごく多くてですね。

例えば、NISAってどうなの?iDeCoってどうなの?って、私の身の回りの知人、友人なんかに聞かれるんですけど、「まず口座を開いておいでよ」っと言っても、その口座を開けないということが多々あって、なんかそこをまず解消してあげたいなと思って書かせていただいた本です。
なのでネット証券の画面を実際に使わせていただいて、ここはこういうふうにクリックして、ここは重要だよと言うことを書かせていただきました。

「株は楽しい」と言えるようになった世の中

当時は男性的なイメージの強かった株式投資の世界へ踏み込んだきっかけは何だったのか、また、これまでの大変だったことや現在に至るまでのエピソードを伺いました。

――

そもそもの話で恐縮ですが、若林さんが株式投資の世界に入られたキッカケを教えてください。

若林

実は大学進学を目指して勉強している時にですね、父の会社が倒産しまして…。「大学進学は諦めてもらいたい」というふうに言われて。その時にちょうどなんですが、トラバーユ(就職情報誌)の巻頭特集で「高給取りになりたい人は集まれ」みたいなのがあって、そこで本当もう業種構わず、とにかく自分の学歴や年齢とかそういうものが大丈夫なもの(企業)の面接の予約をとって。
最初に受けたところが、投資顧問会社の事務だったんですけども、最初にOKをもらっちゃったんで、あと7社残っていて、全部東京にしたんですけど、東京への電車賃ももったいなくて「もういいやここで」って。それぐらい家自体が紛糾していて。

それで最初に受けたのが金融業界というか、投資顧問会社の事務だったんです。で、まあ電話を、特定客の方の電話を取る作業とかがあったんですけど、そこでかかってきた電話の声で「ああ、○○さんですよね、担当は○○ですよね」と言うようなことが、ひと声聞いただけで言えるようになっちゃって、それがお客さんの間でちょっと有名になって、営業部長に「お前は営業に向いているからやれ」みたいなことを言われたのがキッカケで、株を覚えなきゃいけなくなったんですね。

で、当時、97年とか98年だったんですけど、本当に株の書籍って、奥の奥の奥の方の一角にしかなくって、もう絵も描いてないような難しい本しかなかったので、見ても聞いても全然分からなくて。(そんな時にたまたま)当時の営業マンから「好きな銘柄選んで言ってみろ」って言われて、私が決めた銘柄を、営業マンが「○○銘柄1000株」って(注文を)出してくれて。

板、買い板って言うんですが、電話が終わった後にその注文した1000株が載ったんですね。ピコピコ動いてその1000株が消えたら証券マンから電話がかかってきて「買えましたよ」と。なるほど買うってこういうことか、みたいなところから始まって、のめり込んでいったというか。
おじさんたちはこんなのを見て一喜一憂しているんだというのがすごく新鮮で、逆に面白くて、日経新聞読み始めて、そんな自分が格好いいっていうふうになって、どんどん転がるように好きになっていったというのが最初のキッカケでしたね。

──

その当時、株式投資というと、まだまだ男性的なイメージが付きまとう世界で、きっと辛いことも多かったと想像します。しかしそんな中でも頑張って来られた、その原動力は何だったのでしょう。

若林

何だったんですかね。例えば若い女の子だから当時の金融業界、特に業界の人たちとの付き合いの中で「チヤホヤされたんでしょ」という言われ方をすることが結構あるんですけど、それは逆で、相場のようなことも知らない女がその輪に入っても、目も合わせもらえないんですよ。

例えば「食事会に連れていってもらいました」とか「集まりに連れていってもらいました」とかいっても、チヤホヤなんかじゃなくて、みんな相場で頭がいっぱいの人たちばっかりなので、ディーラーさんとか、証券マンなんかも含めてなんですが、もう目すら合わせてもらえないという、そういうようなところに身を置いた時に、悔しさしかなかったんですよね。
この人たちと同等に、まあ経験値が違うので同等にはなれないにしても、話を聞いてもらう、話を聞かせてもらうには相場を覚えるしかないんだ、というのが自分の背中をものすごく押したというか、悔しさだったんですかね、という気がします。

それと大きかったのは、それこそ90年代後半というのは、東京証券取引所の出来高が1億円を割るような時代だったんですけど、そこからITバブルを経て「貯蓄から投資へ」と時代がすごく押してくれたというのがあったかなと思います。
仲間が増えたというか、白い目で見られなくなったというか、昔ちょっとメディア出始めて、地元とか歩くと「株やってんだ」って、白い目でむちゃくちゃ見られたんですよ。「ものすごいバクチをしている女」みたいに見みられたんですよ。そういうところから ちゃんと大手を振って「楽しいんだよ」「面白いんだよ」と言えるような世の中になったのが大きなと思います。

株式投資で気を付けること

株式投資をする上で大切な心構えや、若者・年配の方々が気を付けるべきことについて教えていただきました。

――

投資というと胡散臭いなどネガティブに感じる人も少なくありません。抵抗を感じる人に対して、若林さんならどんな言葉で説明しますか。

若林

投資の世界に詐欺であるとか、騙し合いみたいなものが一切ないとは言わないです。いまだにあります。騙し合いの世界であることは間違いないんです。間違いないというか、一部でそういうこともあるんです。
けれどもそれは自分次第であって、そこに身を傾けるか、傾けないか、自分が取れるリスクをどういうふうに許容していくのか、っていうところなんで。

しっかり勉強すれば安全に年間でどれくらいの利回りで回って、10年後、20年後にはどうなっているのかという、しっかりとした自分の将来の絵が描けるのもまた1つ投資ですので。
騙し合いの世界がないとは言いません。きれいごと言ってもしょうがないので、そういう世界もまだ残ってはいるんですけども、だいぶクリーンになりつつ、でも1番大事なのは自分がどういう投資をするか、危険なものと安全なものに分けて、自分がどういうものにお金をかけたいのか、ということなんじゃないかなと思います。

――

株式投資に向いている性格、不向きな性格…とかあると思いますか。

若林

かけた分だけ返ってくると思っているので、そんなに簡単な世界ではないことは事実ですよね。一朝一夕にそれはできないので、しっかりと学ぶ、学ぶ姿勢というのが大事なのかなと思います。
絶対失敗するんですよ。失敗した時にいかに学びとして返せられるか、復習ができるかというところなんだと思うんですよね。必ず負けるんですよね。これだけは覚えて前に進む力のある人、後ろ向きにならずに前向きになるということでしょうか。

株は勝っても負けてもしっかり損切りすれば、お金は減るかもしれませんが、元金は戻ってきますので、そこでしっかり自分を見直して、何が間違っていて、何がいけなかったのかということで、もう一度トライできる。前向きな精神みたいなものは、大事かなと思います。(とはいえ…)パソコンの画面とか割りたくなるんですけどね(笑)。

──

若林さんが入門された頃も、今の時代も、やっぱり株式投資で結果を出すのは難しいことだと思います。ただ今の方が、明らかに入口のハードルは下がっていて、スマホ1台あればリアルタイムで株の売買ができる時代ですが、どのようにお感じですか。

若林

昔、電話で注文を出していた時っていうのは、その証券マンと仲良くなるとですね、いろんな情報とか話とか、困ったこととか聞けたりして便利だったというか。味方につければ戦力になった、というのはちょっと変かもしれませんが、助けになったんですよね。

それがパソコンになってから「孤独だな」ということはすごく感じますよね。人としゃべることがなくなった分、まあネットいう情報量は増えたにしても、そこの正確性というのはまたネットですから騙し合いの世界もありますし、そこらへんの見極めというのは重要なんですが。やはりネットの世界だからこそ大事にしなければならないのは、自分1人が出した結果が結果ではないというか…。

例えば同じニュースを見ても、自分がいいと思っても、大多数の人がダメだと思ったら株価って下がるんですよね。逆もしかりですけども。
たった1人で画面に向かいあっているんだけども、その向こう側にどんな心理があるのか、どんな心理が働いて株価が動いているのか、想像しながらやるのが大事かな、と。相場の雰囲気とかそういうのは、証券マンが付いている時は雑談含めてそういう話ができたんですけど、たった1人で戦っていくとなると想像力、自分の先にある大勢の人たちがどう考えているんだろうということを、こう、感じながら投資をすることが大事になったんじゃないかな、と。

――

株は競馬などのギャンブルと本質的に同じという人もいますが、そういう見方に対してはどう思われますか。

若林

似ている部分はあると思います。私も競馬は好きで、血統見て、この親の、この子の、何レース前は、何着で、どんな抜き方をして…とか、そういうのを見るのがとても面白くて、そういうのは企業を見る時の予測の立て方とよく似ているなと思います。資金の意味では、(馬券の)1点買いと、(株の)企業1点買いというのは、勝ちか負けか、丁か半か、という世界ですけども、しかし株の世界ですと失敗しても売って、売った金額は戻ってきて、それでまた再投資ができる。資金効率という意味では、ちょっと違うというか、そこはバクチではない。ですけど、バクチのように株もやろうと思えばできるという側面もある。やりかた次第でどれだけリスクをとるのか、自分がどういう投資をしたいのか。本当にバクチのように株をやる人もこれはまたいるので、似ていますが、安全に株をやるってなれば、そこはバクチではない部分で、バクチとは違うかなと思っています。

──

株式投資をされる若い人たちが増えていますが、どんなことに気を付ければいいでしょうか。

若林

気を付けなさいというより、早く始めなさいということですね。
早く始めて早く経験値が上がれば上がるほど、傾ける時間が長ければ長いほど、自分に返ってくると私は思っています。年いってからでは失敗した時のリカバリーが効かなくなるので、働きながら自分のお金、まだまだ現役で元気ですからね、片方でお金を動かして、もう片方でリスクもしっかり負いながら、勉強という意味も含めてですね、始めていただきたいなと思っています。

「知識」と「経験」をかけると「知恵」になる。この知恵が相場の世界では、自分を助けてくれるものなんですね。それも一朝一夕ではなかなかできない。
経験も知識も、若いうちから始めて蓄積をしていただくというのがいいことだと思っているんですね。
若い人、興味があるんだったら、早く始めて自分のものにしていく、そして年いった時に何かあって仕事をやめなきゃいけない、働けなくなった、まあ年金になったでもいんですけども、その時にもう一つ「お金を稼ぐ力がある」ってすごいことだと思うんですよね。

丁半バクチで株をやるみたいなのではなくて、しっかり資産運用として自分で自分のお金を動かせる力があるっていうのは、ものすごく人生を豊かにするものだと私は思っているので、そういうったものに将来していくために、若い人たちは早めに資産運用というのを取り入れていただきたいな、と。日本はまだまだですからね、本当に。

――

逆に年配の方々、高齢者の方々が気を付けることとは何でしょう。

若林

全額突っ込まないってことですね。年齢いったらいったで、守らなければならないものもあると思うので、そのさじ加減というのは必ず気を付けるということ。
株の世界で身ぐるみ剥がされてしまったら、意味がないので、それこそしっかりと、どれだけのリターンがほしくて、自分の生活にはどれだけのものが必要で、この投資商品にはどんなリターンがあって、ということをしっかりと勉強して安全にやるということ。
あとは守ることも大事ですよ、ということですね。守るというのは主に貯金とかになると思うんですけどね。やはりいざという時のためのお金というのは、若い子だったらまだ出しちゃってもどうにかなると思うんですけども、年いってからではなかなかどうにもならなくなってしまのうで、しっかりと守るということですね。

海外の投資教育に載っている数字ですが、「100-自分の年齢=かけてもいい金融資産」なんですね。例えば私は46歳なんですけども、100-46だと54、100万円あったら54%はリスク資産に回してもいいけど、46%は守りましょうね、と。やっぱり年いったら年いっただけ、ちゃんと守るものも作りましょうね、と説いている。子どもへの投資教育なんですが、そういうことは大事にした方いいなと思います。

株式投資の魅力とは

──

若林さんは結婚、出産され、公私ともに大変忙しい日々を送られているかと思いますが、一般論として育児、子育てと投資の両立は可能でしょうか。

若林

子育てであろうが、サラリーマンであろうが、忙しい人は見る時間がなかなか取れないと思うんですよね。私みたいにこう見慣れちゃっているとずっと携帯で株価見ながらお昼ご飯作ったりとか、掃除したりとかしてますけど(笑)、やっぱり忙しければ忙しいほど見る時間がないと思うんでよね。その時はそれなりの銘柄を選ぶということですよね。

本当に忙しい人は配当中心にしようとか、値動きはそれほどないけど、ずっと右肩上がりで、増配を繰り返すような企業をゆっくり持とうとか、投資信託を積み立てましょうとか、そういうふうな金融商品を選び、銘柄の選び方を、忙しい人とガチで見れる人とで変えていけばいいんじゃないかと思います。

――

トレーダー、ファイナンシャルアドバイザー、株式評論家、株式投資アドバイザーなどたくさん肩書きをお持ちですが、1番しっくりくるのはどれでしょう? 

若林

なんでもいいんです。主催者の方が付けたいものを付けていただければ(笑)。何がいいんだろうなぁ…。

――

ネットでは「兜町の株姫」なんていうのも出ていますが…(笑)

若林

それはもう、やめてもらいたいな、と(笑)。なんでもかんでも美人というのもやめてもらいたいな、と(笑)。
私がこの世界に入ったころ、有名な方はたくさんおられた中で、現場で女性がトレードをバンバンしているというのはとっても珍しかったから、あの当時、もてはやされたというか、メディアに出させていただいたという感じでしょうか。
だから現場だけは知っています、というのは自負しています。企業分析がどうたらというよりは、東京株式市場の現場を見てきたな、というのは自負しています。

――

ズバリ「株式投資の魅力」について教えてください。

若林

お金を増やしたいというのは大前提として置いておいて、株の格言に「株は人生の縮図だ」というのがあるんですが、良いときもあれば悪い時もある中で自分がどういうふうに身を置いていかなきゃいけないか、処していかなきゃいけないのか。

「相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観とともに成熟し、幸福とともに消えていく」という格言もあるんですけど、みんなが総悲観のダメな時こそ何をしなきゃいけないか、考えないといけない。逆に総楽観の時にも、どういう振る舞いをしなきゃいけないか、考えなきゃいけない。

「人の行く裏に道あり花の山」と、人とちょっと違う考え方をして先回りすることが大事ですよ、という格言なんですが、まさに人生もそうであって、良いときもあり悪い時もあって、自分のメンタルが下がっている時、何もかもがうまくいかない時に、どんなことをしなきゃいけないのかを考えなければいけない。
なんかうまく回っちゃって、いいことばっかり、いいことが続くっていう時こそ注意しなければいけない。大きな落とし穴があるっていうことなんだと思うんです。「株は人生の縮図だ」と、株を通して自分の精神論まで学べるところが好きなところであります。

――

最後に、若林さんの講演・セミナーをご検討されている企業や団体さまに対して、メッセージがあればお願いします。

若林

とにかく、しゃべって、しゃべって、しゃべりまくる講演会だと思います。学べるんですけど、来場者の方が飽きないような楽しい話を交えながらやっているつもりです。是非一度呼んでください。よろしくお願いいたします。

トレーダー若林史江氏のインタビュー

若林史江 わかばやしふみえ

トレーダー、ファイナンシャルアドバイザー

1977年10月生まれ、神奈川県出身。高校卒業後、投資顧問会社に就職、そこで株式投資の魅力に取り付かれ、20歳から株式投資を始めた後、「美人トレーダー」としてメディアに登場。 著書には「株が好き♪」16 万部のベストセラー、近著では「100 円つみたて投資」など他多数。テレビ・ラジオ・雑誌で活躍する傍ら、2005 年...

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