「セミナーでグループワークを取り入れるか悩んでいる」
「グループワークで効果を高めるポイントを知りたい」
とお悩みの方へ。複数人がチームとなって行うグループワークは、参加者同士の交流や主体性の向上といったメリットがあります。その一方で、人の意見に流されたり、同調圧力に負けやすくなったりする点もあり得ます。
この記事ではセミナーにグループワークを取り入れるか悩んでいる方に向けて、グループワークの特徴やメリットとデメリット、効果を高めるポイントをご紹介いたします。ぜひ、これからのセミナー企画の参考にしてください。
- 目次
セミナーの効果アップ!グループワークのメリットとは?
セミナーにおけるグループワークとは
グループワークとは、文字通りセミナー参加者内で複数のグループに分かれて行う取り組みの1つです。1つのテーマを元にメンバー同士で議論して、最終的に全員の前でグループの意見を発表したり成果物を披露したりします。
グループワークといえば、集団面接や新卒採用をイメージする方も多いかもしれません。しかし参加者の協調性が高まる・主体的に取り組むことができるといったメリットがあるため、面接以外でも多くのセミナーで導入されています。
グループワークと似た言葉にグループディスカッションもあります。グループディスカッションは成果物の作成や意見の発表よりも、文字通りディスカッション(=議論)がメインである点が違いです。
グループワークには、グループごとに結論をまとめて発表するプレゼン型、与えられた目標達成を目指して協力する作業型、グループで協力し合ってゲーム形式で進めるゲーム型などがあります。
どのような形式にするかは、自社で企画しているセミナーの内容を主軸として決めていきましょう。
例えば、「相手との理解を深めてほしい」という狙いがあるなら他者の意見もしっかり聞きまとめていくプレゼン型が向いています。また「交流を深めてほしい」「楽しい要素も加えたい」という狙いがあるなら、ゲーム形式のゲーム型がおすすめです。
セミナーにおけるグループワークのメリット・デメリット
セミナーでグループワークを取り入れるメリット・デメリットは以下の通りです。
- メリット1. 参加者同士の交流につながる
- メリット2. 参加者が主体的に動いてくれる
- メリット3. 参加者の記憶に残りやすい
- デメリット1. 主体的な参加者に頼ってしまいがち
- デメリット2. 同調圧力に負けてしまう
それぞれについて、順番に解説していきます。
メリット1. 参加者同士の交流につながる
グループワークを行う大きなメリットとして、参加者同士の交流が挙げられます。グループワークではどのような形式でもメンバー同士で意見を述べ合うため、講師が一方通行で講演するセミナーよりも圧倒的に参加者同士の交流の場になります。
自分たちの意見を述べ合い1つの目標を達成するという体験があれば、参加者同士の心理的距離はぐっと近づくでしょう。
そのためセミナーで参加者同士の交流アップを図りたいなら、グループワークがおすすめです。
メリット2. 参加者が主体的に動いてくれる
グループワーク中の司会者・講師の介入は最小限で、参加メンバーだけで進めていかなくてはなりません。そのため、参加者が主体的に動いてくれる点もグループワークのメリットです。
講演会は講師の話による学びがあるものの、参加者は受け身の立場になってしまいます。しかしグループワーク中は積極的に自分の意見を言ったり結論をまとめたりする必要があり、受け身の状態では前に進むことができません。
「今までのセミナー形式は参加者の反応が薄い」と感じているなら、グループワークを取り入れてみるといいでしょう。
メリット3. 参加者の記憶に残りやすい
グループワークは参加者が主体的に動くため、結果として講演会よりも記憶に残りやすくなります。
メンバーと導き出した意見や成果物を人前で発表することは達成感にもつながり、参加者が高い満足感を抱きやすくなります。
デメリット1. 主体的な参加者に頼ってしまいがち
グループワークは参加者が主体的に動けるという特徴がありますが、逆にグループに所属することで「自分は発言しなくても大丈夫」と無意識の内に周りの参加者に頼ってしまう人もいます。
進行役やタイムキーパーといったポジションに積極的に立候補する人が多ければ、「自分がやらなくても、他の誰かがやってくれるだろう」と一歩引いてしまう方もいるでしょう。
共同作業によって一部のメンバーがつい他者に頼ってしまう現象は「ソーシャル・ローフィング」という名前がついており、珍しいことではありません。
デメリット2. 同調圧力に負けてしまう
グループワーク内で積極的に意見を言う人やリーダーシップ性など突出した能力を持つ人がいた場合、参加者メンバーはその人に依存しやすくなります。
その結果1人の意見に依存してしまい、本当は違う意見を持っていても、同調圧力に負けて意見を言えなくなってしまう人もいます。
また社内メンバーでグループワークを行う場合、上司や先輩の意見に賛成するだけになることも少なくありません。グループワークでは、このように視点が画一化されるデメリットもあるのです。
グループワークで各自が意見をしっかり言うための重要なポイントについて、次で解説していきます。
セミナーでグループワークの効果を高めるポイント4つ
グループワークの効果を高めるためには、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
- 目的やゴールを明確にしておく
- 意見を言いやすい雰囲気を作る
- 参加者同士の交流を促す
- オンラインではツールを活用する
それぞれについて、順番に解説していきます。
1. 目的やゴールを明確にしておく
グループワークを行う前には、必ず目的やゴールを明確にしておきましょう。例えば「働き方改革についてどう思うか?」というテーマなら、「週休3日制にするという意見が出ているが、賛成か反対か?」と具体的な目的を共有するといった具合です。
そうすると参加者も意見を出しやすくなり、グループワークがいい方向に進みやすくなります。
反対に目的やゴールが不明確だと、参加者はどのような意見を出せばいいかわかりません。グループワークをより効果的に進めるためには、主催者側の目的・ゴール設定が重要です。
2. 意見を言いやすい雰囲気を作る
グループワークの効果を高めるためには、参加者全員が思ったことを積極的に言える雰囲気が大事です。
この雰囲気を高めるためには、「他人の意見を否定しない」「1つのテーマについて、1人1つ以上は発言する」といったルールを設定するといいでしょう。もし自分と異なる意見が出た場合は、「なぜそう思うのか?」と背景についても考えるよう、司会側が最初に伝えておくのも効果的です。
参加者によっては、グループ内の雰囲気に飲まれたり委縮したりして意見を言いにくい人もいるものです。意見が出なくなるとグループ内の議論がストップしてしまい、言いにくい雰囲気に飲まれてしまいます。
グループワークで効果を高めるためには、「思ったことを率直に言い合おう」という雰囲気作りも重要です。
3. 参加者同士の交流を促す
特に参加者同士のコミュニケーションを目的としたグループワークなら、主催者側が交流を促す工夫も必要です。
例えば、お互いに相手のことをよく知らないセミナーの場合は名札を準備します。名前や部署名などをお互いに知らせ合うことで、話しかけやすくなるためです。
またセミナー後に交流会として時間を取ったり、参加者同士を打ち解けさせる「アイスブレークゲーム」を取り入れたりする方法もあります。ペア同士が相手を紹介しあう他己紹介をしたり交流を促す企画を取り入れたりと、その方法は様々です。
グループワークを始める際に、司会者が「参加者同士で積極的に交流してください」と伝えておくのもいいでしょう。
4.オンラインではツールを活用する
昨今ではオンラインセミナーにグループワークを導入するケースも増えています。オンラインの場合はグループ内の状況を把握しにくく、「あと○分です」という時間管理が難しい点がデメリットです。
そのためオンラインでグループワークを行う時は、タイムキーパー役を決めておきましょう。またZoomなどオンラインセミナーのツールにはタイマー機能が搭載されており、それらを活用するのもおすすめです。
オンラインセミナー内のチャット機能を使えば、司会者側が残り時間を呼び掛けることもできます。
失敗しないオンラインセミナーのやり方については、失敗しないオンラインセミナーのやり方をご参照ください。
まとめ
セミナーの中で行うグループワークについて、その特徴やメリット・デメリット、効果を高めるポイントをご紹介しました。この記事をまとめます。
- セミナーにおけるグループワークは、複数のグループ内で議論したり成果物を作ったりする取り組み
- グループワークは参加者の交流や主体性の向上といったメリットがある
- グループワークの効果を高めるためには、明確な目標設定や雰囲気作りがポイント
参加者同士で議論しあうグループワークは、多くのセミナーで導入されています。プレゼン型やゲーム型などいくつかの種類があり、セミナーに合わせて適切なものを選ぶのもポイントです。
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