「これまでは実際に会場を借りてセミナー(リアルセミナー)を開いていたけれど、コロナ禍ということもありオンラインセミナーを開催したいと思っている」
という企業ご担当者様も多いのではないでしょうか?
このコラムでは、オンラインセミナーのメリットやデメリットを運営者側と受講者側の立場で解説します。また、オンラインセミナーの開催手順やコツについてもご紹介します。
- 目次
【オンラインセミナー】運営者・受講者それぞれが得られるメリットとは
《運営者・受講者》立場別オンラインセミナーのメリットデメリット
〇メリット | ×デメリット |
・コロナや天候(台風による交通機関の遅延)による中止のリスクが小さい ・コストを抑えられる(会場費、交通費、設備費) ・講師のスケジュールを押さえやすい ・少人数スタッフで開催できる ・講師・受講者がお互いに近くに感じられる ・チャットでやり取りが可能 ・配布物はデジタル資料で一斉送信可能 ・声が全員に聞こえやすい ・パソコンを使って効果的に内容を伝えられる ・講師への親密度が高くなり満足度の高いセミナーになりやすい ・参加人数制限がない ・遠方からも集客できる ・アンケートの回収・分析がしやすい |
・通信環境が悪いとセミナーの質が悪くなる ・会場の臨場感や講師の雰囲気が伝わりにくい ・五感が伝わりにくい(味、香り、触覚、繊細な音など) |
〇メリット | ×デメリット |
・忙しい人でも気軽に参加できる ・会場までの交通費が不要 ・コロナでの感染拡大中や天候悪化時にも中止されない ・講師を近く感じられる ・講師への質問がしやすい |
・高齢の方などパソコンが苦手な人が参加しにくい ・受講者が集中力を保ちにくい ・受講者同士の交流が生まれにくい(リアルで懇親会などができない) |
オンラインセミナーでは、配信の通信環境さえ問題なければ、リアルセミナーにはないメリットが多くあります。
オンラインセミナーのメリット
コロナ禍になる前までは、オンラインセミナーや研修は広く普及していませんでした。
しかし、コロナの感染拡大により、オンラインツールを活用したセミナーや研修が一気に普及しました。
ここでは運営者側と受講者側に分けて、オンラインセミナー・研修のメリットを解説します。
運営者側のメリット
オンラインセミナーの運営者側のメリットには以下が挙げられます。
- コロナや天候(台風による交通機関の遅延)による中止のリスクが小さい
- コストを抑えられる(会場費、交通費、設備費)
講師のスケジュールを押さえやすい - 少人数スタッフで開催できる
- 講師・受講者がお互いに近くに感じられる
- チャットでやり取りが可能
- 配布物はデジタル資料で一斉送信可能
- 声が全員に聞こえやすい
- パソコンを使って効果的に内容を伝えられる
- 講師への親密度が高くなり満足度の高いセミナーになりやすい
- 参加人数制限がない
- 遠方からも集客できる
- アンケートの回収・分析がしやすい
■コロナや天候(台風による交通機関の遅延)による中止のリスクが小さい
最も大きなメリットの一つと言えるのが、コロナの感染拡大による影響や、天候の影響を受けにくいことです。
もともとコロナ禍でリアルセミナーの開催を準備していたけれど、急な感染拡大でリアルセミナーの中止を余儀なくされる、ということが頻繁に起こるようになりました。
また台風が直撃するタイミングで交通機関が麻痺することがあり、講師や受講者が会場に移動できないという事態も生じることがあります。
しかし、オンラインセミナーでは、感染拡大や天候の急な悪化などに振り回されることなく開催が可能です。
■コストを抑えられる(会場費、交通費、設備費)
オンラインセミナーの場合、会場費、交通費、設備費が基本的には削減可能です。
リアルセミナーでは受講者が全員入る広い会場や、会場までの交通費(セミナー講師の交通費)、設備(照明、音響、プロジェクター等)が必要ですが、オンラインセミナーでは基本的にはそれらは不要です。
オンラインセミナーでは、場合によっては配信会場を別に用意して、そこからセミナーを配信するという形式も取られますが、最低限、パソコンさえあればオンラインセミナーが開催できます。
会場費、交通費、設備費が削減できるのはオンラインセミナーの大きなメリットと言えるでしょう。
■講師のスケジュールを押さえやすい
オンラインセミナーのメリットとして、講師のスケジュールを押さえやすいという点が挙げられます。
有名講師になると、半年以上先の予定が決まっている人も中にはいます。また、会場を押さえて行われるリアルセミナーの場合、移動や宿泊の時間も大きくとられます。
その点、オンラインセミナーでは一般的には講師の宿泊も移動時間も必要ない、もしくは大幅に削減でき、講演や研修の出番のときに時間が取れれば大丈夫です。
よって、時間制約の短いオンラインセミナーであると、講師のスケジュールも押さえやすいということになります。
■少人数スタッフで開催できる
オンラインセミナーは、講師と運営側のスタッフ(2,3人)がいれば開催可能です。
リアルセミナーでは、受付スタッフや講師のアテンド、会場設営スタッフ、会場誘導スタッフなどオンラインよりも多くのスタッフが必要となり人件費もかかります。
■講師・受講者がお互いに近くに感じられる
リアルセミナーでは講師と受講者の間に物理的・精神的な距離がどうしても発生しがちです。
受講者が会場の後ろの席に座ってしまったり、有名講師の場合に交流することを遠慮してしまったりする場合もあるでしょう。
その点、オンラインセミナーでは、パソコンやスマホの画面上で講師をより身近に感じることが可能です。
■チャットでやり取りが可能
オンラインセミナーでは運営者側から講師や受講者にチャット機能を使って文章を送れます。
講演中に講師や受講者に連絡事項をチャットで伝えることも可能ですし、ホームページのURLや資料などのファイルをオンライン参加者にチャットで送ることも可能です。
■配布物はデジタル資料で一斉送信可能
受講者に紙の資料を配布する場合は、印刷やホチキス留めの準備やコストがかかります。
しかし、オンラインセミナーの場合は、チャットでデジタル資料を一斉送信することができますので、印刷の手間やコストがかかりません。
■声が全員に聞こえやすい
実際の会場では、後ろの席の受講者には講師の声が聞こえにくい場合もありますが、オンラインセミナーでは受講者全員に等しく声が伝わります。
■パソコンを使って効果的に内容を伝えられる
リアルセミナーでも講師のプレゼン資料をプロジェクターを通して受講者に伝えることができますが、オンラインセミナーの場合、受講者のモニターを通して(画面を共有して)文字・画像・動画・音声をダイレクトに効果的に見やすく受講者に伝えられます。
■講師への親密度が高くなり満足度の高いセミナーになりやすい
オンラインセミナーの場合、一般的には受講者の名前が画面に表示されていることが多いです。
講師が受講者の名前を呼んで直接指名したり、話題を振ったりすることが可能で、受講者と講師の関係が親密になることもあります。
その結果、受講者にとって満足度の高いセミナーになりやすいです。
■参加人数制限がない
リアルセミナーと違って、会場の広さに物理的制限がないので、受講者の参加人数にも制限がありません。
もちろんワークショップを行ったり、受講者の発表などがある場合は、ある程度人数に制限を設けることもありますので、そういった場合は講師と相談が必要です。
オンラインセミナーのツールによっては、同時に参加できるユーザーの数がシステム上決まっている(数に制限がある)場合もありますので確認しましょう。
■遠方からも集客できる
オンラインセミナーではリアルセミナーと違って会場までの距離や移動時間を気にする必要がないので、遠方の方(時には海外の方)に対してもセミナー集客が可能です。
■アンケートの回収・分析がしやすい
運営者側からすると、オンラインの方がアンケート回収・分析がしやすいのもメリットです。
紙で集めた場合は、パソコンに入力し直したり、集計したりする手間がかかりますが、オンラインセミナーの場合は、あらかじめ作成したアンケートフォーム(例:Googleフォーム)を受講者全員にチャットで送信して、講演・セミナー終了後にその場で記入してもらうことが可能です。
また、アンケートはすぐに分析もできるので、作業の手間が省けます。
受講者側のメリット
次に受講者側のメリットを紹介します。
- 忙しい人でも気軽に参加できる
- 会場までの交通費が不要
- コロナでの感染拡大中や天候悪化時にも中止されない
- 講師を近く感じられる
- 講師への質問がしやすい
■忙しい人でも気軽に参加できる
日頃仕事が忙しいビジネスパーソンや子育て中の主婦の方は、リアルセミナーに参加しようとしても、会場と自宅の移動時間などを考慮するとなかなか参加が難しいことも多いのではないでしょうか?
しかし、オンラインセミナーであれば、自宅やオフィスに居ながらセミナーに参加可能なので、移動時間を考えることもなく、忙しくても比較的気軽に参加できます。
■会場までの交通費が不要
オンラインセミナーであれば、自宅やオフィスでセミナーに参加可能ですので、会場までの交通費が不要です。
リアルセミナーの場合、遠方だと時には前泊したり、セミナーが2日間連続で開催される場合は宿泊費がかかったりします。また、昼食代や懇親会代など意外とお金がかかります。
その点、オンラインセミナーの場合は上記のような金銭的コストが大幅に抑えられるのが大きなメリットで、時間と場所にも左右されません。
■コロナでの感染拡大時や天候悪化時にも中止されない
実際に会場に足を運ぶリアルセミナーでは、コロナの感染拡大や台風など天候の影響で、セミナー自体が延期や中止になる可能性もあります。
しかしオンラインセミナーでは、感染拡大や天候などの急な悪化に振り回されることなく開催可能ですので、確実にセミナー参加ができます。
■講師を近く感じられる
運営者側のメリットにも書きましたが、オンラインセミナーでは、パソコンやスマホの画面上で講師をより身近に感じることが可能です。
リアルセミナーとは違った独特の近さを受講者に感じてもらうことが可能です。
■講師への質問がしやすい
リアルセミナーでは質疑応答時に受講者が挙手をし、講師に質問をすることになります。
リアルの場合、受講者が恥ずかしがって質問をためらうことも考えられます。また、運営者はマイクを受講者に手渡す手間も必要です。
その点オンラインセミナーでは、受講者はチャット機能を使って文字(テキスト)で講師に自由に質問することが可能です。
ですので、リアルセミナーよりも質問することへの抵抗感は少ないと感じる受講者もいるでしょう。
もちろん、オンラインセミナーでは口頭で講師に質問することも可能としているセミナーがあります。
以上、オンラインセミナーにおける運営者側と受講者側のメリットを挙げました。次に、オンラインセミナーのデメリットも見てみましょう。
下記のような属性が近いグループや団体でセミナーを行うなら、クローズドのオンラインセミナーがおすすめです。
・同じ会社
・同じ部署
・同じ職位
・同じ組合
もともと仲間意識も強く興味関心も似ているので、セミナーも盛り上がり易いです。リアルセミナーでも良いですが、交通費や宿泊費の削減、コロナや天候による環境の変化にも柔軟に対応できます。
オンラインセミナーのデメリット
オンラインセミナーにはデメリットもあります。運営者側と受講者側のメリットをそれぞれ説明します。
運営者側のデメリット
オンラインセミナーでの運営者側のデメリットを挙げます。
- 通信環境が悪いとセミナーの質が悪くなる
- 会場の臨場感や講師の雰囲気が伝わりにくい
- 五感が伝わりにくい(味、香り、触覚、繊細な音など)
■通信環境が悪いとセミナーの質が悪くなる
オンラインセミナーの質は運営者側、講師側の「通信環境」にかかっているといっても過言ではありません。
セミナーの音声が途切れたり、動画の再生がスムーズでなかったりすると、セミナーの質が下がり、受講者の満足度が下がります。
ですので、オンラインセミナー発信側の通信環境は不備がないように、入念な準備が必要です。
■会場の臨場感や講師の雰囲気が伝わりにくい
オンラインセミナーでは、パソコンやスマホの画面越しに身近に講師の話を聴くことができ、質疑応答時など名指しで交流できたりして、オンライン独特の親近感も得ることができます。
しかし、一方でリアルセミナーが持つ会場の演出や講師の雰囲気は、オンラインセミナーでは感じられにくいです。
特に、実績を残したスポーツ選手やオリンピック選手など、実際に会ってみて感じるオーラなどは、オンラインセミナーではなかなか伝えにくいものがあります。
実際に目の前で会って一緒に写真を撮り握手をした、ということもオンラインではできません。
■五感が伝わりにくい(味、香り、触覚、繊細な音など)
オンラインセミナーでは、味、香り、触覚、繊細な音などを伝えるのは難しいと言えるでしょう。
例えば、ワインの講習会、アロマのセミナー、整体の勉強会、音楽や楽器に関係するセミナーや演奏会等は、オンラインセミナーでもできないことはないですが、リアルで行う方が伝わると思われます。
受講者側のデメリット
次にオンラインセミナーの受講者側のデメリットを挙げてみます。
- 高齢の方などパソコンが苦手な人が参加しにくい
- 受講者が集中力を保ちにくい
- 受講者同士の交流が生まれにくい
■高齢の方などパソコンが苦手な人が参加しにくい
オンラインセミナーに参加するには、パソコンやスマホを操作する必要があります。
そのため、特に高齢の方やパソコン等の知識・機器を持っていない方はオンラインセミナーに参加しづらい傾向があります。
そういった理由で、高齢の方をターゲットにしてセミナーを行う場合は、オンラインセミナーは難しいかもしれません。
■受講者が集中力を保ちにくい
オンラインセミナーは、受講者にとって集中力が保ちにくいというデメリットもあると言えるでしょう。
受講者は、自分の会社のオフィスや自宅から参加する方が多いです。
その場合、オフィスや自宅の環境変化(同僚の声、スマホの着信、メールの受信、子どもや家族の声等)に左右されやすく、周囲が気になり、セミナーに集中できなくなる可能性もあります。
■受講者同士の交流が生まれにくい
リアルセミナーでは休憩時間に受講者同士の名刺交換や雑談があったり、セミナー後の懇親会があったりして、受講者同士の交流も生まれやすいです。
しかし、オンラインセミナーではシステム上、受講者同士の交流が生まれにくいです。
もちろん運営者側が工夫して、セミナー内でグループに分けるなどして受講者同士の交流を図ることができますが、自然発生的な受講者同士の交流は生まれにくいでしょう。
以上、オンラインセミナーのデメリットについて説明しました。
オンラインセミナーの開催手順・成功のコツ
オンラインセミナーのメリット・デメリットを理解した上で、
「具体的にオンラインセミナーの開催手順を知りたい」
「オンラインセミナー準備のポイントを知りたい」
「オンラインセミナー開催で失敗したくない」
そういうご担当者様は、下記のオンラインセミナーの開催手順・ポイントを順番に確認して進めてみてください。
【開催前】オンラインセミナーのやり方 |
オンラインセミナー開催の目的・目標を明確にする |
セミナーの目的・目標に合ったセミナー内容・講師を決める |
講師の手配 |
オンラインセミナーを配信する会場を選ぶ |
担当スタッフを決める |
司会を決める |
司会の原稿を作成する |
配信システム(ツール)を決める |
配信機材を準備する |
セミナーで使う資料を作成する |
参加者へのアンケートを作成する |
オンラインセミナー告知と集客を行う |
講師にセミナー内容の情報を共有する |
リハーサルを行う |
【開催日当日】オンラインセミナーの当日のやり方 |
配信チェックを行う |
講師との段取りの確認 |
オンラインセミナー参加者対応を行う |
【開催後】オンラインセミナー後にやること |
講師にお礼のメールを送る |
参加者にお礼のメールを送る |
アンケート結果を見てのオンラインセミナーの振り返り |
詳細は、失敗しないオンラインセミナー(ウェビナー)のやり方・ポイントに解説しています。
まとめ
以上、オンラインセミナーのメリット・デメリットを、これまで多くのオンラインセミナーのサポートを行ってきた「講師派遣ナビ」が、お伝えいたしました。
昨今オンラインセミナーが一般的な手段になってきたので、メリットが多ければぜひ一度取り入れてみてはいかがでしょうか?
日刊スポーツ講師派遣NAVIは、長年培ったノウハウとネットワークにより、オンライン講演・セミナー・リアル講演会など、ご要望にあった講師の紹介から講演開催までを全力でサポートします!
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そのようにお考えの場合は、講師派遣NAVIまでお気軽にご連絡ください。丁寧にご説明します。
日刊スポーツ
講師派遣NAVI事務局
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