オンライン講演開催において利用率の高い「Zoom」。注目のウェビナーとミーティングの違いとは何か、計画中の講演や講演講師に適しているのはどちらか、費用の違いなど、Zoomにおけるウェビナーとミーティングの違いや使い分け方などについて解説します。
- 目次
Zoomウェビナー・Zoomミーティング、それぞれの活用メリットとは?
オンライン講演ツール | 違いは3つ!Zoomウェビナーとミーティング
Zoomウェビナーとミーティング、どちらもオンライン講演で利用率の高いツールですが、この選択がオンライン講演を成功させる重要な鍵となることをご存じでしょうか?
講演内容、講演講師などに合わせ、Zoomウェビナーとミーティングを使い分けできるよう、決定的な違いを3つ挙げ解説していきます。
1.目的の違い
オンライン講演では、講演講師と参加者がコミュニケーションを積極的に行うか、主に講演講師が一方向に話し参加者は視聴に徹するか、「目的の違い」によりZoomミーティングとウェビナーの選択肢が変わります。
■双方向性の充実が図れる【Zoomミーティング】
参加者同士が画面上で顔を見合わせながら、会話や意見交換ができるため、講演講師などミーティングの中心となる人物と他の参加者の間がフラットで話しやすく、親近感や一体感を感じやすいことがZoomミーティングの特徴といえます。
社内会議や友人同士のコミュニケーションツールとして人気です。
■一方向性の利便性を活用できる【Zoomウェビナー】
ホスト・パネリスト・参加者という3つのポジションがあり、参加者同士が顔や氏名、音声を公開せず、ホストとパネリストの進行を視聴できるため、参加者は自宅でリラックスしながら気楽に視聴でき、主催者側は音声トラブルを防ぎやすいことがZoomウェビナーの特徴といえます。
著名な講演講師を招く場合や、大規模な会場での講演会・セミナーの利用に人気のツールです。
2.参加人数の違い
何百人も参加する大規模なオンラインイベントなのか、数十人の参加者で行う小規模のオンラインセミナーなのか、「参加人数の違い」によりZoomミーティングとウェビナーの選択肢が変わります。
■小規模向きの【Zoomミーティング】
100~1000人が利用可能。
会議や打ち合わせなど双方向でのやり取りを行うために使うことが多いため、Shareテーブルのようなイメージで実施したい方におすすめです。
■大規模向けの【Zoomウェビナー】
ライセンスに応じて最大5万人までが利用可能。
セミナーや講演会など講師が登壇しスピーチをするために使うことが多いため、Onステージのようなイメージで実施したい方におすすめです。
3.費用の違い
手軽にはじめられる無料プランで行えるのか、機能性や参加人数を考慮し有料プランにするのか、「費用の違い」によりZoomミーティングとウェビナーの選択肢が変わります。
■無料ではじめられる【Zoomミーティング】
無料で使える基本プランの他、プロ・ビジネス・企業の有料プランがあり、1対1のミーティングの場合は時間の制限はなく無料で利用できますが、3人以上でミーティングを利用する場合は、40分間の利用制限があります。
また、投票やレポート作成など有料プランにすることで利用できる機能が多数あるため、ビジネスシーンで利用する場合は有料プランの選択がおすすめです。
■大企業向け有料プランあり【Zoomウェビナー】
無料の基本プランはなく、プロ・ビジネス・大企業向けの有料プランとなり、最低利用料は月額約1万円~になります。
契約プランによる機能の違いはなく、参加人数で費用がプラスされていく仕組みとなり、契約プランにより取得できるライセンス数が変わるため、実施する講演会の規模を考慮して選択するとよいでしょう。
オンライン講演に使える機能の違いとは
ミーティング | ウェビナー | |
---|---|---|
利用人数 | 100~1000人 | ~5万人 |
画面・音声の操作 | 全参加者が可能 | ホストのみ可能 |
顔出しせずに参加 | 可能だが、あまり印象的に良くない可能性あり | 参加者の顔出しはしない |
参加者リストの閲覧 | 全参加者に表示 | ホスト・パネリストにのみ表示 |
チャット | 全ての参加者間で可能 | 参加者間、ホスト宛てなどチャットの送信や開示先をホスト側で設定できる。 参加者は匿名でチャットを送ることも可能 |
Q&A / リアクション | 必要なし / 可能 | 可能 / 挙手のみ可能 |
アンケート機能 | あり | あり |
ライブ配信 | 可能 | 可能 |
録画・録音 | 可能 | 可能 |
ブレイクアウトルーム | あり | なし |
利用費用 | 無料~月額約1600円からプランあり | 月額約1万円~プランあり |
※2022年弊社調べ
■【Zoomミーティング】に特化した機能とは
Zoomミーティングに特化した機能のひとつに、参加者をグループ分けするブレイクアウトルームがあります。
ミーティングの参加者をテーマ別にグループ分けをして、ディスカッションしたい場合に便利な機能です。それぞれの部屋でディスカッションをしている内容は、別の部屋にいるグループには伝わらないため、意見を出し合ったりグループワークの意識を高めやすくなるでしょう。
グループは最大で50個まで作成可能です。
■【Zoomウェビナー】に特化した機能とは
Zoomウェビナーに特化した機能は非常に多く、最大の魅力はホストが全ての権限を制御でき進行をスムーズに行えるという点です。
例えば、大きな講演会場では挙手や質問がしにくい場合がありますが、個人の情報を開示せず匿名でのチャット送信や、講師への問いかけ、リアクションを気軽などが送れる機能が充実しているため、視聴者にとっては参加しやすく主催者にとっては講演を盛り上げやすいという利便性の高い機能が充実しています。
Zoomウェビナーには、Zoomミーティングに特化した「ブレイクアウト機能」はありませんが、画面や音声をホストが全て管理できるため、必要ないといえるでしょう。
オンライン講演での活用シーンとメリットを比較
実際にどのようなシーンで使えるのか、検討しているオンライン講演はどちらのほうが適しているのか、講演講師も参加者にも満足してもらえる活用シーンとメリットについて解説します。
Zoomミーティングの活用シーン
お互いの顔や声を公開した状態での活用できるため、参加者に直接話しかけるスタイルを好む講師の場合は、ミーティングでの講演会やセミナーを検討することをおすすめします。
参加者の顔を見ながら話すほうが進行しやすいという講師も多く、参加者側も積極的にディスカッションをしたい人や講演講師との距離を近く感じたいという声が多い場合がには、ウェビナーよりミーティング形式のほうがオンライン講演やセミナーが盛り上がる傾向にあるからです。
参加者同士が顔を合わせディスカッションを積極的に行うことの多い企業内の教育研修や労働組合の勉強会・会員向け限定セミナーには、Zoomミーティングの活用が向いているといえるでしょう。
■【Zoomミーティング】に期待できるメリット
Zoomミーティングは、操作手順がシンプルで使いやすく、事前準備も比較的簡単に行うことができ、カメラ通話をオンにしていれば、参加者同士も講師も全員が顔を見合わせながら講演を行うことができることから、一体感が生まれるという点がウェビナー形式との大きな違いです。
参加者の顔が見えたり、質疑応答の指名ができるなど、コミュニケーションがとりやすく講師側の安心感が高まるため、講演会やセミナーがスムーズに進み、主催者にとって講師との良い関係づくりが得られるというメリットが期待できます。
Zoomウェビナーの活用シーン
Zoomウェビナーは、参加者同士の顔や氏名など情報を公開せず行えるため、一般公募の講演会など参加者間のプライバシーを守りたい場合や、講演講師が一方向的に話すことを目的とした講演会やセミナーにおすすめします。
ミーティングとは違い、ウェビナーは、ホストとパネリスト以外はカメラやマイクの操作、画面共有ができませんが、多くのコミュニケーション機能が搭載されているため、講師と参加者の距離感を近づけることも可能です。
誰もが知っているような有名人を招いて、ホストを中心に進行する講演会がしたい企業や、大規模な会場での講演やセミナー、一般公募の販促イベントなどに向いているといえるでしょう。
■【Zoomウェビナー】に期待できるメリット
Zoomウェビナーは、参加者に顔出しを求める必要がないため、講演の集客がしやすくなるといった点がミーティング形式との大きな違いです。
参加者のミュート解除権限をホストのみが持つため、音声トラブルを回避できるほか、レポート作成や分析、投票機能を使い、参加者の情報や意見をデータとして蓄積できるため、次回の講演会を検討する際に役立つ情報が多く得られるというメリットが期待できます。
まとめ
オンライン講演に欠かせないミーティングとウェビナーについて、特に利用率の高いZoomを使った場合について紹介しました。
どちらも活用シーンによりうまく使いわけることで、講演会の可能性や講演講師への依頼、集客率がグッと変わってくる大事な選択肢でもあります。
一度慣れてしまえばホストとして管理をすることはそれほど難しくはなく、オンライン講演ならではのメリットも実感できるはずです。
それでも操作が難しく感じたり労力を減らしたい場合は、代理店に任せるのもひとつの方法です。
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