古市忠夫
ふるいちただお
プロゴルファー
プロフィール
1940年9月22日、神戸市長田区生まれ。63年立命館大卒(ボート部在籍)。阪神大震災が起こった1995年1月、カメラ店兼住居を構えていた神戸市長田区鷹取商店街の一帯約7.5ヘクタールは建物550棟のほぼ全てが焼失。
古市も家族以外は全てを失った。しかし自宅から少し離れた駐車場で被災を免れた車のトランクにゴルフバッグだけが無傷で残った。その時古市は、「『お前はこれで食っていけ』と言われたように一瞬感じた」という。時に54歳、ゴルフが得意の“おっちゃん”であった。プロを目指すには無謀な年齢であったし、 震災直後のほとんどの時間は、地元消防団の副分団長や町会長として街の復旧に費やしていた。それでも挑戦した。
そして59歳と11カ月の00年、日本プロゴルフ協会(PGA)資格認定プロテストに史上2番目の年齢で合格。この足跡は「にんげんドキュメント」(NHK)でも放送され大きな反響を呼んだ。また、この軌跡の道のりを描いた、古市忠夫物語「還暦ルーキー」(平山讓著、講談社)が2006年映画化された。主なタイトルは、02年関西プロゴルフグランドシニア選手権大会 優勝をはじめ計10勝。また、現在も自治会長や地元の消防の指導に取り組み、プロゴルファーであることと、地域住民の1人であることを、常に心がけている。
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